あなたに会えたあの日から

生まれる前のやくそくが、今、現実になる

遊女

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こんばんは。nicosaです。

 

 

この前、映画を観ました。

 

映画を観るのは、いつもだいたい小さな映画館。そして恋愛映画は、滑稽な作り話しとしか思えなくてずっとなんとなく苦手でした。

今日は、そんなわたしが、映画の中に見つけた「自分」のお話しです。

 

 

この前観た映画の中のワンシーン。

とても印象的で

心に残っています。

 

 

 

貧しい百姓の家に生まれ、

生活のため、

遊郭へ売られる。

 

遊郭で身を売りながらも、

何度も死のうと思いながらも、

 

必死で文字を覚えようとする娘。

 

「遊女が文字を覚えてどうする?」

「文字じゃのうて、男を喜ばせる方法を覚えんでどうする」

 

 

あざけ笑う男たちに、

 

 

「遊女が文字を覚えて何が悪い」

「本が読みたいんだよ!」

「世の中のことが知りたいんだ!」

「夢くらい…夢くらい、見たっていいだろ!」

 

 

声を荒げる娘。

 

 

 

その娘に恋をして、

その娘に

「女も男も関係なく、みんなが夢を見られる、そんな日本を作らねばいかん」

そう誓う、若き日の五代友厚

 

(以上は、映画『天外者』の一場面。ノベライズ本『天外者』小松 江里子著/編集 講談社2021年3月刊も参照の上、記述)

 

 

 

その娘。なぜか、

自分のように思えました。

わたしは子どもの頃から

いつ、どうして、

その言葉を覚えたのか分かりませんが、

遊郭」という言葉と

「遊女」という言葉を

知っていました。

 

 

それが何なのか

よく分からなくても、

 

それがいいとか悪いとか、

興味があるとか興味がないとか

そういうことではなく、

 

ただ、

「それを知っている」

「よく知っている」

そんな感覚がありました。

 

 

わたしには

不思議な癖があります。

 

知らない男の人に

じっと視線を送る癖。

意味もなく

無意識に。

 

 

学生の頃、付き合っていた人に、

 

「自分で気付いてない?もしかして?」

「その目」

「そんな目が道端に落ちてたら」

「たいていの男は、その目を拾う」

 

そう、言われました。

 

 

 

 

 

外を歩いていると、

知らない男の人が

わたしをじっと見ていることがあります。

 

 

それは、わたしが

じっとその人へ視線を送っていたから

 

その人は、わたしに

視線を返しているのだと

 

気付いたのは、

割と最近のこと。

 

 

知らない男の人に無意識に視線を送る癖を

辞めようと、思いました。

そのことに気付いてからは、

そう意識するようになりました。

 

 

 

 

「パートナーがいるのは知っているけど」

「時々こうして二人で」

「できればこんな昼間じゃなくて夜に」

「会ってほしい」

と言われたり、

 

 

「夜の灯の下で見ると昼と全然違う」

「小料理屋でもしてたら」

「毎晩通うだろうな」

と言われたり、

 

 

そういうことは

よくありました。

 

 

だから、結婚してからは

仕事以外の場面では、

男の人と話さないように

していました。

 

 

 

もし、わたしの勘(直感)が正しければ、

 

わたしが、

「男の人を愛せない」という、その宿痾は、

自分が思っているよりも、

ずっと、ずっと、その根が深いのだと

そう思います。

 

 

そして、

「生きるために、売れるものを売って生きる」

そういう下地の上に

自分が成り立っているのだとしたら、

 

その宿痾は、

自分と、

自分をほんとうに

大切に思ってくれる人との間にしか

治癒することはないと

 

そんなふうに思いました。

 

 

 

 

 

この映画のタイトル

「天外者(てんがらもん)」は

鹿児島のことばで、

 

 

「すごい才能の持ち主」

 

 

という意味なのだそうです。

 

 

 

映画のあとに、

映画監督が、

「天外者」というタイトルについて

コメントをされている映像が

流されたのですが、

 

「鹿児島の人は、赤ちゃんが生まれたとき」

「その赤ちゃんに、天外者(てんがらもん)」

「と、言うそうです」

五代友厚のような人だけをさす言葉でなく」

「この世に生まれたすべての命を」

「天外者と言う…という話を聞いて」

「いいなっと思って、映画のタイトルに」

「しました」

 

と話されていました。

 

 

 

 

この世に生まれしすべての命は、天外者…

 

そうなんだ…

 

わたしも、あの人も、みんな、きっと。

 

 

 

新しい春に、

ようやく、新しい一歩を踏み出すわたしに、

「がんばれ、天外者」って、

 

今日、自分で自分に

そう、声をかけてみました。

 

 

 

 

nicosa

 

 

「天外者…」

「この子には、何やら見えるのです」

(映画『天外者』五代友厚の母、やすの言葉)

 

 

「オレは、疎まれておる」

「オレには、人の心が分からん」

(映画『天外者』五代友厚の言葉)

 

 

先が見えるから。俯瞰できるから。

すぐ目の前のことだけを見ている人たちには、あなたの優しさが分からないだけ。

あなたは立派な人。あなたはとても優しい人。

 

 

 

「長きにわたる鎖国が解け、新たな風が吹き出していた。そんな時代の転換期には、必ず英雄たちが現れる」

 

(映画『天外者』ノベライズ本『天外者』小松江里子編•著 講談社 2021.3 の前書きより)